Portfolio and Profile
かざぐるまに息を吹きかけると、雪が螺旋状に舞い上がります。強さや長さによって、大きく舞い上がったり色がついたり様々な表情を見せます。新潟県長岡市越後丘陵公園に設置されました。
高さ2.95m、直径1.2mの円柱形の装置は一種のスクリーンになっており、ユーザーがかざぐるまに息を吹きかけて回すと、雪が舞い上がる映像が立体的に表示されます。
吹きかける息の強さ・長さによって、舞い上がる雪の動きや色が変化します。その関連性はユーザーにとって明示的ではありませんが、何度か繰り返すことで自分で発見する楽しさに繋がります。
来場者は家族連れが主な対象なので、子供からお年寄りまで幅広い層が直感的に操作でき、自然と風を起こす動作を促すインターフェースが必要でした。かざぐるまは、息を吹きかけて回す事を誰にでも連想させるため、今回の作品に最適でした。
作品が設置された長岡市は以前より少なくなったとはいえ現在でも市街地で1m、公園のある山間部では2mもの積雪があります。作者の一人である平原 真は長岡市に住んでいたことがあり、その時の雪の印象がとても強く残っていました。長岡市での作品展示にあたり、その印象を同じ経験をしている長岡の人たち共有したいと考え雪をモチーフに選びました。
円柱形の装置は数本の細いスクリーンを持ち、120rpmの速度で回転しています。プロジェクターによって映像を投影することで、半透明な曲面のスクリーンのような効果が得られます。そして、雪が左右に移動する映像を投影すると曲面に沿って移動しているように見えます。また、円筒の前面だけでなく裏側にも投影されるため、背面に回り込んだよう見え、奥行きを持った螺旋状の動きとなります。spiral windのという名前はこれにちなんでいます。
Year 2004
Collaborator Tomo Makabe
Location 越後国営丘陵公園