Portfolio and Profile
私たちは日常のコミュニケーションにおいて、いろいろな形で意志や感情を伝えあっています。その間に感じる目に見えないつながりに着目し、映像インスタレーションとして表現しました。
撮影では、向かい合う男女が様々な方法でコミュニケーションをとっている様子を、背中合わせの2台のカメラでそれぞれ正面から捉えます。
展示では、それぞれの映像を向かい合った壁面に投影します。カメラの死角にあたる空間は表示されません。鑑賞者は2つのスクリーンの間に立ち、そこに見えないコミュニケーションの軌跡を感じます。
演目は18種類があり、糸電話のように密接な連結から、お互いに息を合わせて行う即興のダンスまで関係性の異なる幾つかのタイプに分けられます。
・糸電話で会話したりするような、物による連結。 ・ボールを投げたり紙飛行機を飛ばすような、物の移動。 ・リボンや布を持ったまま画面を横断する、人の移動。 ・手旗信号のような、情報の伝達。 ・即興のダンスで息を合わせる、意識の交感。
展示会場と同じ場所で撮影した映像を等身大で投影しているため、画面外に出ている時間も全てリアルタイムで再生されます。 映像作品でありながら、映像で表示されていない間を表現しています。
「間(あはひ)」とは、自己と他者が交わる目に見えない領域です。この作品を通じて、見えないけれど確かにあるものに気づくでしょう。
Year 2016
Collaborator KAZAN TACHIMOTO AZUSA FUKUSHIMA
Exhibition 2016 平原真展 Nonscale