Portfolio and Profile
生物の骨は、一般に硬質な物として捉えられる事が多いですが、 実際は若干の弾力性があり、撓んだり捻れたりして力を受け流す不思議な物体です。
人工物の構造体も同じで、形状や材料の性質によって、自重や外力などの荷重に抵抗するように作られています。しかし、その力の流れは物体の内部に潜んでいる為、普段は目にする事ができません。 そこで、力が人工物にどのように作用していくのかを可視化する事で、カタチの持つ意味を明らかにできるのではないかと考えました。
この作品は、3人掛けくらいの大きさのベンチです。脚部は幾つかのバリエーションがあり、一般的な建築構造であるトラスや、不規則な太さのパイプを積み重ねた物など、それぞれ異なる構造体で出来ています。体験者が座ると、位置や荷重をセンシングし、どのように力が伝わっていくかを光の演出によって可視化します。
二人で座る時は、互いに影響を与えあって、複雑な伝播をするかもしれません。それでは三人の時は?想像を巡らし自分で発見する事が、物の形の意味を考えるきっかけとなればと思います。
galvanicframe.blogspot.jp
Year 2009
Collaborator MONGOOSE STUDIO