Portfolio and Profile
樹木が育った土地の地形を、その木自身に彫り込んだ彫刻。
日照や降雨など周囲からの影響を受け、固有の形に育った樹木に、 周囲の地形を加えることで、外側の情報と内側の物質を重ね合わせています。
木材を造形の素材としてではなく、生物の一部と捉えることで、地球上のどこかにはその木が育った土地があることに思い至りました。
地形の持つ面白い表情を観察するうちに、木が生えていた年輪の中心に目が向かい、土地として見ると同時に、その木自身も鑑賞していることになります。
大(東京都小金井市 Lat:35.70 / Long:139.50) 北の国分寺崖線、南の立川崖線に挟まれたこの一帯は、立川段丘 と呼ばれ、洪水の恐れもなく湧水も豊富なことから古代から発展 した土地でした。南の突起は浅間山。
中(京都府北山 Lat:35.09 / Long:135.68) 京都市街の北西約20kmに位置する北山地方北山杉を使用。磨き 丸太として、室町時代から茶室や数寄屋に重用されました。
小(神奈川県南足柄市 Lat:35.31 / Long:139.10) 北は南足柄市外、南は金太郎で有名な金時山へと続き、平地と山 地の境界に育ちました。
出典:地理院地図3D
Year 2015
Exhibition RANDY ART HILLS vol.30 “C-DEPOTselection” C-DEPOT-September- Session