Making of “Yeda” vol.3


現在開催中の ART FAIR C-DEPOT -Shapes of HEART- で展示している新作「Yeda」の制作過程です。
vol.1
vol.2
vol.3


「ART FAIR C-DEPOT -Shapes of HEART-」

会期 2014年2月11日(火・祝) – 16日(日)
時間 平日10:00 – 21:00 祝日10:00 – 20:00
会場 西武渋谷店 B館8階
   特設会場・美術画廊・アートショップ・オルタナティブスペース
   (〒150-8330 東京都渋谷区宇田川町21-1)
WEB www.c-depot.org


CGでの設計・検証を終え、いよいよ木材の加工を行います。木材の種類は、積み木でよく使われるブナや、木目の美しいサクラなどを試しましたが、今回は切削で欠けにくい特性をもつ朴を使用しました。今後、新しいバージョンを作る時には、他の木にも挑戦したいです。

加工にはローランド製の切削加工機を使いました。コンピュータで作った形状の通りに彫ってくれる装置で、前回、制作した形状データはこの機械に入力するためのものでした。専用のソフトで、素材やドリルの種類などを設定すると、シミュレーションを見る事ができます。

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まず上面を削り、位置合わせのためのダボ穴をあけ、裏返して背面を切削します。1つあたり約12時間かかりました。ドリルを付け替えたり、高さの基準を合わせたり、手順を間違えないように慎重に。

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枠に支えているサポートを切って外します。樹脂やケミウッドのような均質な素材の場合は、滑らかな設定をすればその通りになるのですが、自然木は固さが違ったり木目があり場所によってけばだっているので、表面をヤスリやルーターで滑らかにします。ここで仕上げの美しさがおおよそ決まるので、納得いくまでやります。

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末端に穴を空け、磁石を木ねじで固定します。簡単に書きましたが、実はここが結構苦労したところで、ジグを作ったり止め穴用のドリルを使ったり、試行錯誤でした。でも最後の方はかなり手際よくなりました。

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木の質感を見せたかったので、仕上げはオイルフィニッシュにしました。酸化して固まる油を表面からしみ込ませる方法です。写真の通り、油を塗ったところは濡れて色が濃くなり木目がはっきりします。24時間放置して乾燥したら紙やすりでやすり掛け。これを何度か繰り返して綺麗にします。

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最後に末端にダイノックシートを貼って完成。CGでの検証時は、1セット10個の予定でしたが、仮組してみたらもっとボリュームが欲しいと感じたので後からいくつか追加しました。


こうしてGraftoriumは完成しました。展示会は、明日2/16(日)が最終日となりますので、ぜひ実物を見にきてください。


「ART FAIR C-DEPOT -Shapes of HEART-」

会期 2014年2月11日(火・祝) – 16日(日)
時間 平日10:00 – 21:00 祝日10:00 – 20:00
会場 西武渋谷店 B館8階
   特設会場・美術画廊・アートショップ・オルタナティブスペース
   (〒150-8330 東京都渋谷区宇田川町21-1)
WEB www.c-depot.org


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